私はセレモニー奏者に「心を込めて演奏してください」と言うことがあります。
「心を込める」というのは更にその先、演奏技術が完璧になった後でのアレンジのようなものなのです。
たとえば、作曲者がその曲に込めた思いが「わかりやすく弾きやすい曲を書こう」ということもあるのです。
すべての曲にストーリーがあるというわけでありません。
深い感情や思索などはない曲も多く存在します。
演奏に心を込めるのではなく、セレモニー奏者が曲を理解したうえで奏者自身の演奏技術を用いて故人と会葬者に向けて献奏するのです。
最も重要なことは「曲を理解すること」なのです。
「心を込める」という曖昧な事をやろうとするよりもその曲を理解し、何度も練習し演奏技術を向上していくべきだということです。
つまりは「更にその先」を奏者に求めているということなのです。
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